2013年10月21日月曜日

うつ病の分類

今回は、うつ病の分類についてお話していきたいと思います。


うつ病の分類方法の代表的なものとして、

原因からみて外因性あるいは身体因性、内因性、心因性

あるいは性格環境因性と分ける場合があります。

身体因性うつ病とは、アルツハイマー型認知症のような脳の病気、

甲状腺機能低下症のような体の病気、副腎皮質ステロイドなどの薬剤が

うつ状態の原因となっている場合をいいます。


内因性うつ病というのは典型的なうつ病であり、

普通は抗うつ薬がよく効きますし、治療しなくても一定期間内によくなるといわれます。

ただ、本人の苦しみや自殺の危険などを考えると、

早く治療したほうがよいことは言うまでもありません。


躁状態がある場合は、双極性障害と呼びます。

心因性うつ病とは、性格や環境がうつ状態に強く関係している場合です。

抑うつ神経症(神経症性抑うつ)と呼ばれることもあり、

環境の影響が強い場合は反応性うつ病という言葉もあります。

このような原因を重視したうつ病分類とは

異なる視点からの分類が最近、よく用いられています。

例えば、アメリカ精神医学会が出しているDSM-という診断基準には

「気分障害」という項目があり、

それをうつ病性障害双極性障害に分けています。

さらにうつ病性障害の中に、

一定の症状の特徴や重症度をもつ大うつ病性障害と、

あまり重症でないが長期間持続する気分変調性障害があります。

上記二つの分類法は異なる立場からの分類であり、

それぞれに長所と短所があります。

時に「内因性うつ病=大うつ病性障害」「抑うつ神経症=気分変調性障害」のように

誤解している方がいますが、適切に使い分けることが大切です。


次回は、うつ病の患者数について解説していきたいと思います。




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