2013年10月29日火曜日

うつ病の症状

今回は、うつ病の症状についてお話していきたいと思います。


うつ病の症状を理解するには、

大うつ病についてのDSM-IV(精神障害の診断と統計の手引き)の診断基準を

参照にすると良いでしょう。

DSM-IVの診断基準は、2つの主要症状が基本となります。

それは、「抑うつ気分」「興味・喜びの喪失」です。

精神症状と共に身体的な症状を生じます。

身体的な症状は、診断に先立って訴えられることもあります。


<精神症状>


ボーっとすることが多くなり、口数が少なくなる。

学校・会社・部活動では、休みがちになったり、不登校になる。

集中力がなくなり、運動神経や記憶力が低下し、勉強ができなくなる。

人の話を聞けなくなる。

「どうせ自分なんか価値の無い存在だ」と考えるようになるなど、

自尊心が低下する。


抑うつ気分とは、気分の落ち込みや、何をしても晴れない嫌な気分や、

空虚感・悲しさなどの状態のことをいいます。

また、興味・喜びの喪失とは、以前まで楽しめていたことにも楽しみを見いだせず、

感情が麻痺した状態のことをいいます。

この2つの主要症状のいずれかが、

うつ病を診断するために必須の症状であるとされています。

これら主要症状に加えて、「抑うつ気分」と類似した症状として、

「自分には何の価値もないと感じる無価値感」、「自殺念慮・希死念慮」などがあります。


<身体的症状>


頭が割れるような頭痛。

不眠症などの睡眠障害。

吐き気。

少しの動作で疲れるようになってしまう。

消化器系の疾患で急性胃炎、慢性胃炎、胃潰瘍。

摂食障害に伴い、食欲不振と体重の減少あるいは過食による体重増加。

全身の様々な部位の痛み(腰痛、頭痛など)訴えとしては、

「食欲がなく体重も減り、眠れなくて、いらいらしてじっとしていられない」、

もしくは「変に食欲が出て食べ過ぎになり、いつも眠たく寝てばかりいて、

体を動かせない」というものです。

うつ病の約8割に不眠が、1割に過眠が見られます。


<その他>


人付き合いを避けるようになるなど、対人関係が悪化し、

さらに病気を悪化させるという悪循環が起きやすい。



次回は、うつ病の原因について解説していきたいと思います。



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